いつも孤独の事を考えている人のために。

泥酔して部屋に戻ると、今すぐになにもかも投げ出して眠りたいのに、キッチンで加湿器のタンクに水が溜まるのをじっと見つめている。いっぱいになったタンクは結構重くて、酔っているから、ふらりとよろめいてしまう。独り宛のない舌打ちをすると、猫がにゃあと鳴いて、ガランとした真っ暗なリビングに反響する。

大人になると、めんどくさい事が増える。明日や来週の事、もっと未来の事などもちゃんと考えなくてはいけないから、たとえばこんな風に明日の喉のために加湿器に水を入れる事などがわずらわしいと思う。なんて、代わりに大人になって増えた楽しいアレやコレを享受したり、責任やコミットメントなどを誇らしく思ったりもする。だけど、若い頃もおとなになってもやっぱり、環境が変わったり歳を重ねても、私はいつも悩みと幸せを常に同じ比率で持ち続けている事に、こんなタイミングで気付いてしまう。

タンクからこぼれた雫が点々と落ちて、シンクから加湿器まで一本の道を作る。人生もこんなふうに単純な一本道だったらいいのに。曇った脳でふと思ったばかみたいな事をひとりごちて、猫を抱いて寝室へと向かう。

酔って帰宅して寝るまでの自分を客観的に思い返すと、こういう圧倒的な孤独はリリカルだなと思う。ここ数年ほど、孤独がアートを産むという、その思いは私のなかで顕著だ。そしてそのアートを人とシェアする事で孤独は蒸発して昇華される。そういう生き方は疲れるのだろうけど、私はたのしいと思っている。

2017年はBANANALEMONという新しいアーティストを作って、色々クリエイターとして暴れた一年でした。その分職業作家としての仕事量を極端にセーブしている事もあり、良い意味でストイックに、ハングリーなサウンドメイクやソングライティングができてるなぁって自分でも思います。メンバーとスタッフ、そしてファンのみなさま、いつもサポート本当にありがとう。クリエイターとしてとてもよい環境で生かされてます。

私と言えばMR.TAXIとかR.Y.U.S.E.I.とかのイメージだと思いますが、バナレモのサウンドやリリックが一番今の私らしいです。よかったら聞いて下さい。

来年もどうぞよろしく!


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